霹靂の世界観II

霹靂(PILI)のいろいろ
07 /31 2009
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今回は、霹靂の主な舞台である「苦境」についてです。
霹靂の世界は、仏教の影響を受けていることがわかります。






霹靂の世界は【苦境】【集境】【滅境】【道境】の四つの世界から成り立つといえる。
台湾語の読み方は【苦境/コウギン】【集境/ジッギン】【滅境/メッギン】【道境/ドーギン】。
このほかに、【天外南海/テンワナンハイ】【葉口之間/ヤッカオジガン】といった独立した世界がある。



【苦境】【集境】【滅境】【道境】は仏教の「四諦」からきたもので、「四諦」は原始仏教の教義の大綱であり、「四」は苦・集・滅・道は四種の正確無比の真理のことである。苦諦と集諦はまだ俗世間に近く迷いの多い段階で、悟りを開いていくにしたがって滅諦、道諦と進んでいくとされる。
悟りが開けていく順は、苦境<集境<滅境<道境、ということ。



霹靂の世界では【苦境】【集境】【滅境】【道境】の四境はそれぞれ独立した世界を形成しているが
たがいに交流もあり、【挪體超空儀/ノーテイチョーコンイー】という名の瞬間移動装置が一台あって、これを持つと四境を自由に行き来できる。






【四境】-【苦境/コウギン】
私たちが生きる現世界にもっとも近いとされ、霹靂の世界のメイン舞台である。
苦境は、苦境内の紛争だけでなく、常に他の三境の勢力の侵入を受け、多くの違う世界の種族が住んでいる。
苦境は三つの部分に分かれる。すなわち 【天界】【人界】【冥界】。



【天界/テンガイ】
神々が住むところ。



【人界/リンガイ】
人界は【中原】【東武林】【西武林】【南武林】【北武林】の五つのグループに分けられる。さらにその周りには【西漠】【北隅】など広範囲にわたる地域がある。
その地域のひとつに、中原から海を越えたところに東瀛(ドンイン=日本と思われる地域)がある。
霹靂の登場人物で、武士のような衣裳の人物は東瀛出身の人物たちである。



五つのグループを地名で言うと、
【中原】は【琉璃仙境/リュウリーセンギン】
【東武林】は【懷擁天地七歩階/ホワイヨンテンデーチッボガイ】
【西武林】は【風簷春秋/ホンエンツンチゥ】
【南武林】は【心築情巣/シンドッジンツァウ】
【北武林】は【猜心園/ツァイシンエン】のことである。
霹靂を見るにあたって、人名や地名など固有名詞をあらかじめおさえておくと、スムーズである。



【冥界/ミンガイ】
冥界は【魔界/モーガイ】【邪能境/シャーニンギン】【犴妖族/ガンヤオゾッ】の三つに分かれ、通称「冥界小三界」と言われる。
日本語の冥界のイメージどおり、このエリアは悪のエリアで、中原をのっとろうと画策して、侵略、攻撃してくるやつらである。
この上にいる【冥界天嶽/ミンガイテンワッン】が冥界小三界を管理している。

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序曲:霹靂の世界観I

霹靂(PILI)のいろいろ
07 /29 2009
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霹靂シリーズのストーリー連載を始めるにあたって
霹靂布袋戯の世界観をご紹介します。
日本での霹靂布袋戯迷(迷=ファン)の裾野が広がる手助けになればいいなあと思います。


<武林>
日本語読み=ぶりん
台湾語読み=むりん
杭州の古い呼び方といわれ、あるいは中国語圏の大衆娯楽小説の武侠小説で使われる言葉で、この場合には「武術を身につけた者たちが所属する社会」を指す。
文人たちのコミュニティ「文林」の対義語として使われ始めたという。
いくつもにわかれた武術の門派で構成された社会で、一般社会とは異なる独特の倫理観、道徳観を持つ、武侠小説の舞台である。
「江湖」も同じような意味で使われることもある。



<江湖>
日本語読み=こうこ
台湾語読み=がんおう
もともとは、江西省と湖南省、または江川(大きな川・長江)と湖泊(湖・洞庭湖)を指し、中國文化の中においてはさまざまな意味を含んだ言葉である。
官に対する民間、世間一般の意味、禅宗僧侶という意味、武術を身につけた者たちが所属する社会の意味などがある。
武侠小説や霹靂の世界では、侠義を尊ぶ道徳観や、官への反撥、一般社会とは異なる価値観で動く独特の世界として憧憬も込めて描かれている。
「武林」も同じような意味で使われることもある。



<正道>
日本語読み=せいどう、しょうどう
台湾語読み=じんどう
正義の側の方のこと。正義の味方。
対義語は邪道。



<中原>
日本語読み=ちゅうげん
台湾語読み=でぃおんうぁん
もっとも基本的な意味は、黄河の中下流一帯の平原のこと。古代において中国や中州や中土と同じ意味で、周辺の異民族(漢民族からみての)に対して、文明の中心地という意味。
武侠小説の世界では、武林の覇権を争う場所、または世界の中心となる場所という意味で用いられる。



<中土>
日本語読み=ちゅうど
台湾語読み=でぃおんと
人々が住む陸地のこと。



★霹靂系列(霹靂シリーズ)とは
簡単にいうならば!
『素還真というリーダーが中原の正道たちを率いて、次と次と襲いかかる悪の組織と戦い、武林を守る物語』

【布袋戯】とは?⑨『台湾の布袋戯5:霹靂シリーズ一覧』

霹靂(PILI)のいろいろ
07 /28 2009
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霹靂シリーズタイトル一覧を大公開♪



1984年の「霹靂城」から現在放送中の「霹靂天啓」まで
これを見れば一目瞭然!


こちらをclickして下さいね![:back:]

【布袋戯】とは?⑧『台湾の布袋戯4:テレビシリーズの制作大公開』

霹靂(PILI)のいろいろ
07 /27 2009
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【布袋戯】とは?⑧『台湾の布袋戯4:テレビシリーズの制作大公開』



1970年3月2日に台視が黄俊雄の布袋戯『雲州大儒侠・史艶文』を放送し97%の超高視聴率を記録して以来、政治的な理由からさまざまな規制を受けたり放送を禁止されたりした時代を経て、1995年に黄家の強華・文擇兄弟が専門チャンネル「霹靂衛星電視台」設立し、現在まで「霹靂布袋戯」の人気はとどまるところをしらない。





ビデオレンタル時代は1ヶ月に2話~4話。
今は専門チャンネルで毎週金土日に3話。(月~木は旧作を放送)
話数は1000話を越えるロングランとなった。


いまや映画制作、他業種と提携してのグッズ開発などマルチな発展をしている霹靂国際多媒体。
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「十車書」の異名をもつ黄強華氏が脚本を担当し(現在は脚本チームがある)、「八音才子」の異名をもつ黄文擇氏がセリフを担当し生み出される霹靂シリーズは、武侠もののRPG風、異界の人物?も入り乱れSFでファンタジーな要素ももち、恋愛ありホラーありの盛りだくさんなエンターテインメント。
木偶のサイズも撮影向きに大きくなり、より複雑な動作ができるよう改良が重ねられ、音楽には流行歌も取り入れられた。



CGやテレビゲームに目が慣れた現代っ子たちをも虜にする霹靂布袋戯の、こうしたエンターテインメント満載の魅力は、テレビ放送というメディアゆえ実現しているとも言える。
雨が降ったり雷が轟いたり、爆撃や飛んだり跳ねたり、伝統的な舞台人形劇のままでは実現し得なかった演出と視覚聴覚効果は、放送というメディアならではのもの。
さらに映画制作の手法も取り入れスケールが広がった。


pili image


ハデな演出に眼を奪われる霹靂布袋戯だが、「セリフは一人、両手で人形を操り、人形は木を掘って作られる」という布袋戯の特徴はしっかり継承している。
この「セリフは一人」がとりわけ特別で、「八音才子」黄文擇氏の替わりいないといわれるほど、彼のセリフは霹靂布袋戯に欠かせぬ重要なものである。
いくつもの声音を演じ分けるというだけでなく、黄文擇氏ならではといえる味わい深い台湾語(日常で使ったらわからないような言葉が出てくる)も、霹靂の魅力を深めている。



霹靂の撮影は独特で、先ず黄文擇氏のセリフを収録することから始まる。
録音スタジオは黄文擇氏の自宅に作られた特設のスタジオである。
収録が済むと、その彼のセリフに合わせて、操師たちが木偶を操りセットが動かされ、効果が起こされ、カメラが動き・・・
つまり、彼のセリフに合わせて劇が創られていくのである。
日本のアニメやアニメ映画の撮影とはまったく反対の方法がとられている。いかに霹靂布袋戯にとって、黄文擇氏のセリフが重要かがわかる。
情景のすべてを画がなくとも演じられる黄文擇氏はまさに霹靂布袋戯の申し子のような存在である。




霹靂布袋戯には、水戸黄門のような「お約束」のドラマ構成パターンがあって、
1話のドラマはまず「武戯」(戦いのシーン)から始まり、中盤に「文戯」(対話が続き物語が進むシーン)があり、ラストに「武戯」(戦いのシーン)が少しあり思わせぶりなところで「次回へ」となる。
これは『雲州大儒侠・史艶文』の時から変わらないパターンである。




霹靂には字幕がついているが、これは繁体字の普通語(北京語)で、台湾語がわからない台湾人・中国人のためについている。
また、布袋戯では「蛇」という言葉は使わないし口に出さないきまりがあるが、霹靂でもその伝統は守っている。なぜ「蛇」が禁句・禁物かというと、これにはさまざまな仮説がありはっきりしたことはわからないが、一説には蛇は布袋戯の守り神だからと言われている。




--->> 【布袋戯】とは?⑨『台湾の布袋戯5:霹靂シリーズ一覧』




台湾のこと紹介『愛玉』

台湾(TAIWAN)のいろいろ
07 /24 2009
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日本より先に夏を迎える台湾。
連日、暑い日々が続いています。



こういう暑い時に食べたくなるのが『愛玉ゼリー』
飲んでもいいです『愛玉ジュース』♪

愛玉






愛玉というのは桑科の果実で、愛玉自体は無味なので、甘くしたりレモン汁を加えたりして、ゼリーやジュースになります。
寒天やゼラチンで固めてるのではなく、愛玉自身で固まります。
消熱作用(利尿作用)があるというので暑い季節にぴったり。



愛玉/愛玉子(アイュ。台湾語ならアイヨッ。広東語ならオーギョーチ)というかわいらしい名前は、
その昔、愛玉ちゃんという少女が発見したので付いたんだとか。



愛玉の実。
愛玉



ぷるぷるツルツルさっぱ甘~い愛玉♪オススメデザートですよ♪
愛玉

【布袋戯】とは?⑦『台湾の布袋戯3:黄氏兄弟&大霹靂』

霹靂(PILI)のいろいろ
07 /23 2009
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【布袋戯】とは?⑦『台湾の布袋戯3:黄氏兄弟&大霹靂』





1970年代後半から不遇の時代を迎えていた台湾布袋戯だが、大衆の強い要望にこたえるように徐々に復活していく。
黄俊雄氏の息子たち、十車書・黄 強華、八音才子・黄 文擇の両氏は雲州大儒侠シリーズにつづいて新しい「霹靂布袋戯」を製作する。
現在「霹靂(PILI)」と親しまれている布袋戯の前身といえるものだが、この当時は、当局による厳しい内容の検閲があり放映時間も20分程度と、観衆にとって物足りないものであり、観衆は次第に霹靂布袋戯に興味を失っていった。
黄文擇氏はテレビ放映のそのような状況に見切りをつけ、レンタルビデオ市場へ参入する。
その後、「大霹靂節目録製有限公司(のちの霹靂國際多媒體股份有限公司)」を成立し、「霹靂衛星電視台(のちの霹靂台湾台)」という専門チャンネルをケーブルテレビで設立。「霹靂」シリーズ5作を放送した。
それらが「霹靂城」「霹靂神兵」「霹靂金榜」「霹靂震九霄」「霹靂戦将」の5作品である。



シリーズ第6作「霹靂金光」の第13話で、<清香白蓮・素還真>が登場、第8作「霹靂至尊」で<刀狂剣痴・葉小釵>が、第11作「霹靂異数」で<百世経綸・一頁書>が登場。
この三大主役の登場により、ふたたび、大衆の布袋戯熱がヒートアップする。台湾布袋戯新時代の幕開けである。
「大霹靂」生みの親・黄氏兄弟
(上記の写真はYa-chanの愛読書:「戲台後的掌中歳月」より抜粋)





--->> その⑧ は『台湾の布袋戯4:テレビシリーズの制作大公開』』




【布袋戯】とは?⑥『台湾の布袋戯2:「金光」から「霹靂」へ』

霹靂(PILI)のいろいろ
07 /22 2009
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【布袋戯】とは?---その⑥『台湾の布袋戯2:「金光」から「霹靂」へ』


1950~60年代に、「金光布袋戯」という布袋戯が登場する。



これは、霹靂布袋戯の誕生への第一歩とでもいえるような、布袋戯史上においてターニング・ポイントとして記されるものである。



「金光布袋戯」は、商業性、娯楽性に重点を置いた、観客の興味を惹きつける演出方法で、これまでの布袋戯とは大きく異なったものだった。
木偶は45センチ程に大型化した。
テレビの普及と相乗して、テレビ布袋戯が登場、黄 俊雄氏による「雲州大儒侠・史艶文」の放映が始まった。この「雲州大儒侠・史艶文」は大ヒットし、「黄俊雄」=台湾布袋戯とまでいわれるほどに。



こうした布袋戯の変化は、観客層を広げ、
布袋戯劇団の追っかけに熱中したり、布袋戯を観るためにテレビから離れなかったり、学校をサボる学生が出たりと社会問題も生じた。
また、「雲州大儒侠・史艶文」は台湾語を使っていたが、これが当時政府が推進していた「国語運動」(北京語を使えという運動)の大きな阻害になるとされ、1974年に一時、放映禁止とされた。
禁止令後、黄俊雄氏は北京語を使った北京語布袋戯を作るが、北京語布袋戯は大衆の共感を得られず終わった。
このことは、台湾語が布袋戯の重要な骨組みのひとつであることの証しだろう。



政府の禁止令などにもかかわらず、新たに布袋戯についた火は消えず、1980年代後半には黄 俊雄氏の長男(黄 強華氏)と次男(黄 文擇氏)、が「霹靂衛星電視台」という専用テレビチャンネルを設立。
映画撮影の技術を取り入れた、霹靂布袋戯のシリーズはここに始まった。



--->> その⑦ は 『台湾の布袋戯3:黄氏兄弟&大霹靂』